外国人が日本へ来ようと思ったとき、そして日本で暮らし続ける中で必ずかかわることになるのが「出入国在留管理庁(入管)」です。普段の会話でも在留資格(ビザ)の話になれば必ず「入管」という単語が出るのではないでしょうか。しかし入管の構造や機能をしっかり把握している人は少なく、それによって手間が増えたり、不要なトラブルに巻き込まれたりするかもしれません。この記事ではそんな「入管」について構造と役割をしっかり説明します。
この記事はこんな人におすすめ!
- 初めて日本へ来る外国人
- 初めて外国人を雇用する企業や団体の担当者
- 既に日本で暮らす外国人で、今後も日本に滞在し続ける方とその関係者
出入国在留管理庁(入管)とは?その基本的な役割
外国人の出入国と在留を一元的に管理する機関
出入国在留管理庁は、法務省の外局として全国に設置された地方出入国在留管理局(地方入管)を通じて、外国人の入国から在留・退去までを総合的に管理しています。
旧「入国管理局」との違い
2019年に入管法改正が行われ、「入国管理局」は「出入国在留管理庁(Immigration Services Agency)」に再編されました。これにより在留支援など、人道的側面にも力を入れる体制が整いました。
(旧入国管理局は法務省の内部部局でしたが、2019年の法改正により外局「出入国在留管理庁」として独立し、外国人の受入れ環境整備・在留支援業務などを新たに担う体制となりました。)
法務省との関係と管轄の仕組み
出入国在留管理庁は法務省の外局として設置されています。全国にある地方出入国在留管理局はこの庁の下にあり、地域ごとに審査・手続きが行われます。
出入国在留管理局の構造と全国の拠点
東京・大阪など主要な地方出入国在留管理局
全国には東京・大阪・名古屋・福岡・札幌・仙台・広島・高松の8つの地方局があります。これらが在留資格審査の中心的な役割を果たしています。
支局・出張所の位置づけ
地方局のほかに支局・出張所が設置されており、各地域で申請受付や相談対応を行っています。支局が7局、出張所が61カ所あり、身近な窓口で申請できる点が大きな特徴です。
自分の申請先を調べる方法
申請者の居住地によって担当する入管が異なります。出入国在留管理庁の公式サイトにある「管轄一覧」で、最寄りの窓口を確認できます。また、在留資格認定証明書交付申請で管轄区域内かつ法令上の申請資格を満たした場合、受け入れ機関の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署にも申請が可能です。
在留資格申請の審査はどこで行われる?
審査を担当する部署とその流れ
提出された申請は、まず窓口で形式確認が行われた後、提出先地方出入国在留管理局等の審査官による内容審査に進みます。その後、必要に応じて本庁や関連機関の確認を経て判断が下されます。
書類提出後の内部処理と判断プロセス
受理後、担当官が提出書類の内容を精査し、活動内容や雇用契約の適正性を確認します。不明点がある場合は追加資料の提出を求められることがあります。
審査の平均期間と注意点
審査期間は申請内容や時期により異なりますが、目安として1〜3か月程度とされています。早めの申請と正確な書類準備がスムーズな審査につながります。
オンライン申請の場合の審査担当場所
在留資格の申請はオンラインシステムを使って行えますが、オンライン申請の場合入力した居住(予定)地等に基づいて自動的に提出先が決定されます。この時に決定される申請先は地方出入国在留管理局単位であり、出張所までは表示されません。実際の審査は、提出先の地方局内部またはその出張所等で行われる場合がありますが、提出先としては地方出入国在留管理局が表示されます。
スムーズな申請・審査のためのポイント
どの地方出入国在留管理局へ提出・審査されるかによる違い
在留資格の申請は居住地を管轄する地方出入国在留管理官署へ行うため、自由に選択することは難しいです。一方、在留資格認定証明書交付申請(海外からの呼び寄せ)の場合であれば受け入れ機関の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署にも申請が可能です(管轄区域内かつ法令上の申請資格を満たした場合)。それぞれの地方出入国在留管理局により混雑具合が異なり、審査期間に差が出ることがあるため、できる限り早く審査が完了する申請先を検討するのも一つの方法です。
行政書士等を活用するメリット
専門知識を持つ行政書士等に依頼することで、書類の整合性や審査官の視点を踏まえた申請が可能になります。また、前項の申請先の混雑具合についても他の申請事例から把握していることが多いため、想定しているスケジュールと合うかどうか相談ができます。
審査中にできる問い合わせと対応策
審査の進行状況は個別非開示が原則であり、入管庁へ問い合わせても「審査中」以外の回答を得ることはできません。行政書士等の専門家に依頼した場合には他の申請事例からおおよその審査期間目安が分かることがあるため、気になる場合には確認してみましょう。

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