【行政書士が解説】在留資格申請の3つの種類:認定・変更・更新


日本で暮らす外国人やその外国人と一緒に暮らす日本人にとって切っても切れない関係にあるのが「在留資格」です。在留資格とは日本に「滞在」する条件であり、在留資格の申請とは日本での活動内容に応じて在留を許可してもらう手続きだと言えます。この在留資格の申請には外国人の状況に応じて3つの種類があります。日本で暮らす基礎として、3つの申請について全体像を把握しましょう。

この記事はこんな人におすすめ!

  • 初めて日本へ来る外国人
  • 初めて外国人を雇用する企業や団体の担当者
  • 在留資格とその申請について理解を深めたい方

在留資格申請とは?まず知っておきたい基本

日本で外国人が滞在するためには、目的に合った「在留資格」が必要です。
在留資格は、留学・就労・家族滞在など、日本での活動内容によって決まります。

一般的に「ビザ」と混同されがちですが、ビザは入国の許可証であり、
在留資格は入国後にどの活動ができるかを定めた「在留上の資格」です。
(在留資格とビザの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
「ビザ」と「在留資格」の違い:はじめて日本で暮らす外国人と雇用主向けガイド

在留資格申請には「認定」「変更」「更新」という3つの区分があります。
(法律上の正式名称では、それぞれ「在留資格認定証明書交付申請(入管法第7条の2)」「在留資格変更許可申請(同法第20条)」「在留期間更新許可申請(同法第21条)」と定められています。)
それぞれの申請区分によって、手続の目的や必要な書類が異なります。

外国人本人だけでなく、受け入れる企業や家族も関係するため、
正しい理解を持って進めることが、スムーズな在留の第一歩です。

認定(在留資格認定証明書交付申請)― 日本に来る前に必要な手続き

日本にまだ入国していない外国人が入国のために行うのが「認定」申請です。
正式な手続き名称は「在留資格認定証明書交付申請」です。
日本へ来てから何をしようとしているか、あるいはどういった地位で滞在するつもりかを入国前に事前に審査し、入国と同時に適切な在留資格が得られるようにすることが目的です。
入国(上陸)要件だけを満たして来日してもその後の滞在が適切でない場合には日本という国と滞在する外国人双方にとって不利益が生じるため、先に審査をする形式を取っています。

この申請では申請人となる外国人がまだ日本へ来ていないことがほとんどのため、企業や学校などの受け入れ機関、あるいは申請人(外国人)の配偶者である日本人やその家族が代理人となって申請を行えます。
就労ビザや留学ビザを取得する際は、ほとんどがこの手続きから始まります。

申請した内容が認められ在留資格が得られる見込みとなれば、「在留資格認定証明書」が交付されます。
この在留資格認定証明書とその他の書類を揃え、申請人(外国人)が居住する地域を管轄する日本大使館や領事館でビザを申請します。
発行されたビザをもって来日することで到着時に在留カードが発行され、無事に中長期在留外国人として日本での暮らしが始まります。(到着空港等によっては後ほど在留カード発行となる場合もあります)

なお、審査には通常1〜3か月ほどかかるため、余裕をもって準備することが大切です。
また、発行された「在留資格認定証明書」の期限は3か月間です。特に海外から人材を採用する場合、いつ頃勤務を開始してほしいかに合わせて計画的に書類作成や申請を行う必要があります。
(在留資格認定証明書の有効期限は原則として交付日から3か月ですが、感染症流行や渡航制限など特別な事情がある場合には、有効期間が一時的に延長される措置が取られることもあります。)

変更(在留資格変更許可申請)― 日本にいる間に活動内容を変えるとき

「変更申請」は、日本にすでに滞在している人が、活動内容を変えるときに行います。
例えば、留学生が卒業後に日本企業へ就職する場合、就労ビザで滞在していた方が日本人と結婚して日本人の配偶者等ビザに変更するなどが代表的な例です。

一つ目の例では、在留資格を「留学」から「技術・人文知識・国際業務」などに変更します。
変更を行わずに活動内容を変えて働き始めた場合、在留資格外活動に該当し、不法就労と判断されるおそれがあります。一方企業側は採用予定者の在留資格を確認し、必要に応じて変更手続きを適切に行わなければなりません。
申請時には、雇用契約書や会社概要、仕事内容の説明資料などを提出し、変更先の在留資格が仕事内容と合っていること、また外国人の経歴と照らし合わせて問題ないことを確認します。

変更申請でも1か月以上の期間がかかることがあるため、余裕を持った書類の準備と申請が必要です。

更新(在留期間更新許可申請)― 活動内容が変わらず滞在し続ける場合

在留期間が満了する前に、日本での滞在を続けたい場合は「更新申請」が必要です。
更新の手続きは、原則として在留期限の3か月前から行うことができます。

更新を忘れて期限を過ぎてしまうと、不法滞在になるおそれがあります。
早めに書類をそろえ、期限管理をしっかり行うことが重要です。
更新時には、これまでの活動実績や収入、雇用状況が確認されます。
たとえば、就労ビザの方であれば、勤務先や職務内容に変更がないかを見られます。

企業が雇用を継続する場合、在留カードの期限と更新状況を忘れずに管理しましょう。
期限が切れてしまうと雇用を継続できなくなり、深刻な影響が出ます。
在留期間満了前に更新申請を行っていれば、結果が出るまでの間も合法的に滞在できるため、期限切れを防ぐことが最も重要なポイントの一つです。
行政書士等の専門家に依頼しておけば、更新時期が近付いた際にリマインドをもらうことも可能です。
専門家をうまく活用しましょう。

申請できる人の確認を忘れずに

3つの申請はすべて原則として外国人本人による申請が求められます。
しかしながら認定申請では外国人本人がまだ日本へ来ておらず代理人(受入機関の担当者または法務省令で定める代理人等)が認められているなど、一定の条件において代理人や申請の取次(書類提出)が認められる場合もあります。
在留資格の申請ではどの在留資格に申請すべきかと必要書類・要件に注目してしまいがちですが、そもそも申請できる人は誰か、という点についても忘れずに確認しましょう。

申請できる人の違いについては以下の記事も参考としていただけます。
在留資格の申請ができる人と条件|本人・代理人・行政書士の違いと手続き区分ごとのルール

まとめ:認定・変更・更新を理解して確実な申請を

在留資格の「認定・変更・更新」は、それぞれ手続きの目的と対象が異なります。
自分や採用予定者がどの手続きに当てはまるのかを、まず整理しましょう。

入国前は「認定」、滞在中に活動を変えるなら「変更」、継続するなら「更新」です。
不安がある場合は、行政書士に相談して早めに準備を進めるのが安全です。

正しい手続きを踏むことで、日本での生活や雇用を安心して続けることができます。

行政書士へ相談すれば手続きの種類とスケジュールについて的確なアドバイスを得られますので、不安な点がある場合には早めに相談しましょう。

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